| 項目 | 備考 |
| モデル | IWC ヨットクラブ 手巻Cal.89搭載モデル |
| Ref. | 811 |
| Cal. | 89 |
| 色 | 文字盤 シルバー |
| 素材 | SS |
| サイズ | 約36mm(リューズ除く) |
| 年式 | 1972年製 |
| 革ベルト | 革ベルト オリジナル尾錠付き |
| OH | 2007年12月済み |
| 日差 | アンティークにつき1分内(調整可能) |
| 仕上処理 | なし、オリジナルの状態 |
| 付属品 | なし |
| 防水性能 | 生活防水 |
| 在庫 | 一本のみ |
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Shimizu
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毎回時計好きの皆様にたくさんの写真と詳細記事でお届けしております特選時計のカテゴリー。
ここでは、マニアの方はもちろんなのですが、機械式腕時計に興味を持ち始めた初心者の方でも楽しんでいただけるように、かみ砕いた説明をしています。
常連の方には冗長な部分があるかも知れませんが、ご容赦くださいね。初心者の方は安心して最後までおつきあいいただければと思います。
(最後のカットにたどり着くまでには、いっぱしの時計通になっているかも知れませんよ)

さて、IWCについての過去の業績・社歴などについては前回のアンティークCal.8541Bにて、トクとお話しましたので割愛します。今回はぐっと照準を「近未来」にしぼり、テーマを「メゾンのマニュファクチュール化」と銘打ちました。
その未来を語り起こした上で、見えてくる風景から今回のアイテム「IWC ヨットクラブ 手巻きCal.89」を紹介させていただきます。未来図の中で佇む手巻きアンティークの風景と言ってイイかも知れません。
どうぞ最後までごゆるりとご覧ください。

機械式腕時計の近未来の風景はどのようになっているでしょうか。
あまり漠然としたことを書いても、売れない占いみたいになってしまいます。つまり、
何とでも取れるようなことを言ったって意味はありませんから、ここはひとつ「台所事情から見えてくる時計業界近未来の風景」を探ることにいたしましょう。

まず、登場人物たち。ちょっと4月の新学期から始まる学校のひとクラスを想像していただけますか。
(中学でも高校でもかまいません。みなさんも経験ありますよね。新しいクラスに入って友達ができるかどうか・・・)。
クラスの名前は「機械式腕時計組」。どうやらそこでは、前年度から引き継がれたグループ分けが既になされているようです。この組は、「世界経済学校」の中でも、かなりユニークなキャラクターがそろい踏みしたクラスなんですね。

ドッペルブログの右上にMENUがありますよね。この中頃下にグループ別、というカテゴリーがあります。スイスを中心とした機械式腕時計の業界は、このようなグループに大分されます
(ローンウルフはみんな単独系としてますから・・・全部でザックリ七つ、と覚えましょう)。
そして、我が日本勢。これら7+1のグループを語り、それぞれのキャラクターをご説明いたします。この「機械式腕時計組」では一体何が起ころうとしているのでしょうか。
その中でのIWCの存在感とは。
続いて、そんなIWCのデッドストック、ヨットクラブ 手巻Cal.89搭載モデルのご紹介、という具合にお話は進んで参ります。
(あくまで初心者の方に分かりやすくと考えて書いている文章ですので、関係者の方々がいらっしゃいましたら、その趣旨を汲んでご理解いただければと思います。あえて喩えれば、と言ったアソビ要素がありますので・・・大げさな比喩表現と思ってください)。

筆頭はスウォッチグループ。ひとクラスに必ず存在するガキ大将取り巻き組です。ジャイアンはなんといってもニコラス・G・ハイエックさんでしょう。
その牙城を崩すべく、虎視眈々と実力を蓄える二番手の有力グループがリシュモンです。パネライ・ヴァシュロン・ランゲ・ルクルトなど蒼々たる実力者が名を連ねます。IWCもこのグループに属しています。
ブルガリは名前こそ有名ですが、配下の手下どもを活かし切れない洒落モノといったところでしょうか。スネ夫くんではジェラルト・ジェンタやダニエルロートも愛想を尽かしかねませんね。
LVMH。このグループは現在迷走中です。どこにいきたいのか。ルイ・ヴィトンやショーメ、ディオールなど時計以外の分野で(浮き)名を馳せているメンバーに引きずられているという印象です。
ソーウィンド。我が道を行くグループです。時計として「正しい」道をひたすら突き進むジラール・ペルゴが牽引してますね。ただし、アピールの仕方がやっぱり下手なんでしょうか。実力の割に一般受けはしないタイプです。
ウォッチランド。時計の魔術師、稀代の天才時計師といわれるフランク・ミュラー率いる台頭グループです。ECWやピエール・クンツなど息のかかった弟子とともに勢いのあるグループです。
単独系はその名の通り、一括り出来ない一匹オオカミたちの総称です。代表格として、高級腕時計の頂点に立つパテック・フィリップ、および実用時計の雄ロレックスの名前は押さえておきましょう。
そして、我が日本の時計メーカーSEIKO。特にグループを組んでいる訳ではありませんが、ジャイアンも恐れるキレモノ、いわば「できすぎ君」です。一度クラス全体をひっくり返す騒ぎを起こした人物ですが、本人はいたって冷静に動いたつもり。その後も独りクラスのみんなとは距離を取りつつ、コツコツ勉強を続けては驚きの技術を磨き続けています。

さて、この「できすぎ君」が引き起こした騒ぎによりグループ行動を余儀なくされた人たちですが、ここに来てジャイアンがまた一騒動起こそうとしてます。
「俺ンとこのグループに入ってねーヤツには、エボーシュもう提供してやんないかンね」。
2010年問題と呼ばれる時計業界の震源の本質はこの一言につきるでしょう。スウォッチが他グループに対しての競争力アップをねらって、段階的にエボーシュの提供を削減していく、というアナウンスが2005年にあったのです。それを受けてグループ内でムーブメントを造れる人は独自の機構を開発し始めました。その実力を持たないグループは、新たな供給先を探してます。
ここでも「できすぎ君」は涼しい顔。主要部品のヒゲゼンマイも自社製作してるし、なにか問題でも?という態度がニクイですね。

さて、ここまで比喩的に擬人化して語ってきましたがそろそろキチンとした用語になおします。
時計業界ではフランス語の「店舗を持った工房」という意味でメゾンという言葉を使用しています。要は腕時計製造メーカーのことです。
そのメゾンの内、製作のすべての工程を一貫して自社で行っている会社をマニュファクチュールと言います。
もちろんこれは言葉だけの概念で、ネジ一本から完全自社製造というメゾンは存在しません。
より自社製造比率の高い会社をマニュファクチュールと呼んでおり、上記スウォッチグループの宣言により、メゾンはこぞってマニュファクチュール化を高めている(高めざるを得なくなってきている)、と言えます。

さて、一消費者としてこの騒動を眺めたとき、見えてくるのはやっぱり「価格の高騰」ですよね。
各メゾンはセイコーショックから立ち直るために、単価あたりの価格を上げる必要に迫られました。
ブレスレットやデカ厚といった見栄えを強調し、手巻きから自動巻きへ、そしてクロノグラフ機構を外装に組み合わせてきたのが近年までの傾向です。
メゾンはマニュファクチュール化を進め、自社の時計の価値を相対的につり上げたい。消費者はイイ物を適正価格で購入したい。そこには大きな乖離があるように思います。
そのような溝をなんとか埋めるべく、doppeLが注目し続けてきたのが、上記2番手の実力グループに属するIWCというメゾンなのです。なぜなら、
シンプルなデザインが特徴で、
機構が常にオーバースペックだからです。

このメゾンの発展に大きく貢献したのがペラトンさんです。そして、この方が開発した手巻きの名機が今回ご紹介するCal.89なんですね。
Cal.83をベースにし、センターセコンドに作り替えられています。

doppeLがアンティークを入荷するとき気をつけているのは、コレクションではなくあくまで実用としての腕時計、という一線です。
手巻きCal.89だからこそ、その美しいコンディションをぜひ手に取って確かめていただきたいところですね。

機械式腕時計業界の近未来。各メゾンのマニュファクチュール化、ということはすなわち1960年代体制に回帰する、ということなのではないでしょうか。
そんな時代を先取りするかのように、手元に置いておきたい手巻きのオールドインター、Cal.89搭載モデルのヨットクラブです。

ムーブメントとケースの間に特殊なゴムが入っていて、ショックアブソーバーの役割を果たしており、スクリューバックと防水リュウズが付いています。まごう事なきヨットクラブです。なのになんと、

Yacht Clubの表記がありません。しかしきちんとテンプの向こうにはCal.89の文字が刻印されています(写真では見えませんが・・・)。当社専属時計師によりますと、
「今まで一度もOHに出されていないくらいの未使用状態」
とのこと。

doppeLでは今後も、
ムーブメントにコダワリを見せながら、
シンプルで、
適切な価格のついた、
実用に耐えうるアンティーク良品、
を探し続けたいと思います。
今回のアイテムはその希少性・コンディションの状態からして、自信を持って全国の皆様にご提供させていただける逸品となっています。
ぜひ店頭にお立ち寄り、手に取っていただきお話しさせていただければと思います
(裏蓋はそう何度も開け閉めは出来ませんが・・・・そのためにきれいな写真を撮りました。
クリックして詳細写真を確認できます)。
長々と最後までご精読ありがとうございました。
それでは改めまして、皆様のご来店をこころよりお待ちしております。

| 【定価】 | アンティークにつき不問 |
| doppeL 【販売価格】 | 応相談とさせていただきます。 (このカテゴリー内でのお値段ですよ) |